スウィングガールズ・監督■矢口史靖◇東宝

スウィングガールズ スペシャル・エディション [DVD]

スウィングガールズ スペシャル・エディション [DVD]

「ジャズやるべー」でお馴染みの、女子高生ビッグバンド映画のDVD。

さすが、大ヒットした映画だけに面白い。のだが、それ故に詰めの甘い所がちょっと気になる作品。

ストーリーが漫画的というのは公開当時云われていたことだが、そこはあまり気にならなかったが(まあ、地方のスーパーがあんな人数のバイト雇えるのか?とかはあるが)、物語を引っ張る要因がことごとく、主人公の悪事というのは、もう少し考えた方がいいんじゃないだろうか? 導入部の食中毒の原因くらいは面白かったが、他の部分ではちょっとなあという部分が多すぎる気がする。しかも、謝りもせずに他人に責任転嫁してるところが多すぎて、ちょっと上野樹里は損してる気がする。つーか、妹のPS2はちゃんと返したのだろうな!脇のキャラクター達が良かっただけに残念。その部分をもうちょっと考えてあれば、もっと面白い映画になると思うのに。

なんとなく、三谷幸喜氏脚本のドラマ「竜馬におまかせ!!」のジャズ話を思い出してしまったり。ストーリーは違うけどジャズの楽しさと、音楽をするための障害とかが、少し似ている感じがした。

ただ、その分、関口さんやら小沢先生がかなり引き立ってるんで、上野樹里はただの狂言回しなのかもしれない。
DVDは音楽をDTSで収録してあるのだが、下手なときの音楽もその解像度で再生されるので、かなりつらい物があるが(笑)(あんなに下手なA列車を聞いたのは初めてだ)、最後の方は聞いてるだけで楽しくなってしまい、ホントに地方のホールにいる気分になってしまう。なんか、主人公の悪い部分も忘れてしまった。

とくに、メキシカンフライヤーはうれしくなってしまった。劇中でも出てきたセガのゲーム「スペースチャンネル5」のメインテーマにもなってるので、耳に良くなじむ(笑)

いろんなことを思いながらも、観た後は音楽いいなーと思えてしまう不思議な作品、一見の価値はありますぞ!