そふりん!

なんだか、海外の人権団体からの圧力でソフ倫がいろいろ動き出したとのこと。
これを見てると、かつての成人規制が出来た頃を思い出したり。
あれも確か、未成年がエロゲーを万引きしたところから火がついて、今のようなソフ倫やら成年マークが出来たんだっけ。今回の問題の始まり方も似たような感じで、ちょっと既視感。海外の人権団体って言うスケールのでかさはあるけど。つか、人権団体って…

ちょいと前まで、エロゲーさんのファンブックのデザインなんかでおまんまを食べていた身としては、色々考えてしまいますな。
何となく、手始めは陵辱系という感じがしますよ。規制が始まれば、エロゲーだけでなくあらゆる分野で規制強化が始まるんじゃないかなぁ。

かつての時はそうでしたよ。リアルタイムでジャンプやらサンデーまで凄いことになっていくのを体験したものなぁ。お色気売りでないものまで、変に消しが入っていたりね…

オタクさんで自分の好きなものは蚊帳の外と思ってると、とんでもない痛い目に遭うと思うなぁ。

今、色々この件について議論してる人たちは、その時代を知らないから簡単に「陵辱、なにそれこわい、規制!」とか言うんだろうけどね。

笑い事じゃなく、ちょっと着替えが載ってるとかもだめになる可能性があるものなぁ。多分だけど、本格的に規制が始まると、乙女ゲーやらBLまでダメ!という事態になりかねないですよ。

今回は、先手を打ってソフ倫が自主規制を強化といった方法にでたのも、かつての歴史をふまえてのことなのではないでしょうか。これで、嵐が過ぎるのをやり過ごすというか。

もう、マンガ、アニメの表現を含め、冬の時代になるのはまっぴらごめんですよ。
と、年寄りの戯言を描いてみたり。

色々議論してる人は、当時を知っている人に色々聞いてから初めても良いんじゃないかなぁ。この辺は、書籍でもないし、ネットにもあまり資料のない、それこそ冬の時代だものなぁ。

ゆず・須藤真澄■秋田書店

かなり前に出てる、ゆずシリーズ初単行本の文庫版。
単行本版を持っていたんだけど、「雨の日のゆずはとことん眠い」が全部載っているというので、購入。でも、この文庫、結構前に出てたのになあ、何故に気がつかなかったのか…

久しぶりに読んだのだけれど、やっぱり面白い。ちょっと親バカぶりなところが、また良い感じだなぁ。実は、このシリーズで初めて「須藤真澄」を知って、他の作品も買い始めたので、思い出深い一冊だったりする。
しかし、このころは小さい仔猫だったゆずも、もう天寿を全うされているんだもんなあ、長いシリーズだったんだなぁ。これ読んでるときも「長い長いさんぽ」思い出して、うるっときたりしたしなぁ。

今回、初めて全部読んだ「雨の日のゆずはとことん眠い」は、加藤由子氏の「雨の日の猫はとことん眠い」を読んで、ゆずとますび氏が勉強していくという、学習マンガっぽい展開なんだけど、ゆずを通した実体験やイレギュラーなことも描かれていて、わかりやすい。
途中、へーと思う部分もかなりあって、猫の事についてかなり詳しくなっていたり。

こうなると「ゆずとまま」文庫が出たときにも、何か付け足しがあるのかなぁ。チェックしておかないと!

ゆずの本体はいなくなっちゃったけど、「どんぐりくん」やら他のマンガでも、ゆずは元気に活躍してるんで、そっちを楽しみにしていきたいなぁ。

ゆず (秋田文庫)

ゆず (秋田文庫)

チャーリーとチョコレート工場・監督■ティム・バートン◇ワーナーブラザーズ

児童文学として有名な原作を、映画化した作品。映画館に行こうとしてたけど、上映期間過ぎてたんで、DVDで視聴。

ある日、誰も人が出入りしたことがない「ウォンカチョコレート」が、包み紙の中に、5枚だけ入っている金のチケットを当てた子供を工場に招待する、と発表したために、世界中の子供達が手に入れようとして…

と言った導入で始まる、ファンタジー系な映画。

とはいえ、話も映像も、最初から最後までティムバートン印で出来ていて気持ちいい! 久々に「あーティムバートンの映画見たなー」と言う気分になった。
一見、子供向けっぽく作ってはある物の、「ハリポタ」とかにはない、ブラックジョークというより、毒な部分がかなり非道い!でも、こういうの大好き! 人の言うことを聞かなくて、大変なことになってる子供達のフォロー、殆どしてないしね。あの後、彼らはどうやって生きていくんだ?

映像は、もう好き放題。完全に人工的に作られた、極彩色の世界が、めまぐるしく変わっていって、楽しい! 特に、ウンパルンパ! あの顔と、ダンスは頭をグルグル回って、離れなくなってる! サントラCD欲しいなぁ。

そして、ここがティムバートンお約束のトラウマモードがもう最高。ホントの記憶なのかは分からないけど、歯医者の息子だからってあんな矯正器付けなくても良いじゃないか!と言うくらいデカイのが付いてる。このシーン、工場内と違って、徹底的に寒色系な色合いにしてあって悲しくなるなぁ。しかし、ちょっと家出したくらいで、家屋ごと引っ越さなくても良いじゃないか、お父さん。

しかし、これ、楽しい映画だけど、見た子供はトラウマになるんじゃないのか? 自分は、青くなるのだけは嫌だぞ(笑)

とはいえ、しゃれの分かる大人が見る分には全然問題ないというか、むしろ楽しい映画なので、是非見てみては。

来月の、コープスブライドも楽しみだったり。

チャーリーとチョコレート工場 特別版 [DVD]

チャーリーとチョコレート工場 特別版 [DVD]

ゲームセンターCX DVD-BOX◇STYLE JAM

スカパー!、フジテレビ721で隔週放送されている人気番組のDVD化。
これ、無茶苦茶売れてるらしいですな、喜ばしい限りだなぁ。
自分も、全部CSで見てるんだけど、思わず買っちゃったり…

よゐこ有野課長代理が、様々なゲームをエンディングを見るために、何時間もプレイするという、ありそうでなかったゲーム番組。
ただ、それだけなんだけど思わず何度でも見てしまうほど面白い!
セットなんかはなく、フジテレビの会議室だし、モニターも普通の液晶テレビだし、有野以外はナレーションとADしか出演しないんだけどね。

多分、この面白さは小さい頃に、友達の家に行って1本のゲームソフトを、みんなでワイワイやりながらクリアするのに近いんだと思う。
昔のゲームは、意外と難易度が高い物が多くて(良作、クソゲー問わず)、自分の力だけじゃどうにもならなくなることとかが、結構あったから、みんなでプレイって言うのは良くやってたし。

あと、有野課長代理の適度な下手さと言うのも、魅力の一つだと思う。これがまた、かなりなドラマを演出してしまったりするんだ、憎いくらいに(笑)
ゲーム番組だから、かなりゲームをやり込む人、例えば伊集院光とかをメインにするという案もあったと思うけど、彼だとここまで人気にはならなかったんじゃないかなぁ。上手かったり、うんちくとか多かったりしそうだし。

有野だからこその、画面に対しての絶妙なツッコミが、ツボに入ってしまったりする。

このDVDに入っているのでお勧めなのは「プリンスオブペルシャ」! 本放送では、前後編だったこの回は、まさに奇跡のような盛り上がり! TVの中のスタッフ達と一緒に「えー!!!!」と思わず叫んじゃったり。最後になって時間が無くなるとかのドラマもあったりして、もう最高!

次作があるなら、これに匹敵するくらい盛り上がった「スーパーマリオワールド」を入れて欲しい!これも前後編の大作だけど、盛り上がりまくり!特に最後のクッパ戦は、凄すぎる!の一言。あんなにマリオを虐殺するの初めて見た(笑)

DVD特典の「トランスフォーマー コンボイの謎」は無茶苦茶!元々、微妙なゲームだから、進まない進まない(笑)これ、友達の家でやったとき、みんな怒ってたもんなあ(笑)。
ずーっとBGM変わらないし、弾見えないし…
でも、これリクエスト多かったらしいけど、みんな意地悪だなぁ(笑)

しかし、仕事とはいえ(仕事だからか)同じ面を3時間もやるのは辛すぎるよなぁ、自分は嫌だ。

ゲームセンターCX DVD-BOX

ゲームセンターCX DVD-BOX

理由・監督■大林宣彦◇角川エンタテインメント

宮部みゆき原作のミステリの映画化。

台風の夜、荒川区の2棟立てのマンションで転落事故が発生。駆けつけた警察と管理人が落下元と思われる部屋を見てみると、三人の男女の惨殺死体を発見。当初、その部屋の住人かと思われていたが、無関係な人達だということがわかり…

と、粗筋だけだと事件を追っていく普通のミステリのようだが、ちょっと違う。原作からそうなのだが、ドキュメンタリー形式をとっていて、作家の人が様々な関係者へインタビューしていき、その当時を再現して事件の輪郭と核心を浮かび上がらせていく、という形式。

これがまた面白い! 最初、監督が大林宣彦だというので心配だったんだけど、その心配は全くなかった。
自分の中で、大林監督はファンタジーの人というイメージがあったけど(ストーリーがという訳じゃなく、実際の物をとっててもなんか現実感のない映像を録る感じ)それが、逆にいいほうに作用した様な映像になっている。多分なんだけど、架空のドキュメンタリーって言うファンタジーとして撮ってたんじゃなかろうか。

役者の演技も、リアルと嘘を上手いこといったり来たりして面白い。そのために、ちょい役でも結構ちゃんとした人達を使ってるのだとは思うけど。個人的には、当初犯人とされていた人の行きつけのバーの主人役の永六輔に吹いてしまった。しゃべりが好きそうな人、まんまじゃんか!

映像的にも、マンション住人の広い部屋と、下町系の窮屈な部屋という対比を極端なまでに行っていて、「持ち家が欲しい」という動機を納得させるようになっていて感心してしまう。

肝心のストーリーも、ある証言を元に、違う人物の証言を聞きに行くと、新しい事実が出てくるといった感じに、どんどん連鎖がつながっていく、というミステリ的には気持ちいい展開になっている。まあ、事件自体は気持ちいい物じゃなく、今の日本を反映した、嫌な事件だけど。

1つの事件が起きると、その周辺だけじゃなく、無関係と思ってる人も、間接的に繋がっていて、他人事じゃない、というのを再現していて、興味深い。
作品内でも、出版社が事件に深く関わっていた人物に、恫喝混じりで手記を書けと迫ったり、ワイドショーがせめてきたりと、インタビューしてる人のプライバシーを映そうとしてみたり、マスコミの野次馬的な物を嫌な風に表現している。それは、それを求めてるのは、あなた達かもしれないよ。でも、対岸の火事じゃあないんだよ、あなたも関わってるかもしれないよ。と言われているような感じがした。

一見、無関心社会の悲劇のような事件なんだけど、それだけに皮肉が効いていて、ズンと来る映画だった。

自分が最初に見たのは、日テレバーションだったんだけど、なんか、面白そうなんだけど、ピンとこなかった。でも、これはなんか加えられてる部分がよけいなのか?と思ってDVDを買ってみたのだけど、正解だった。 同じように、TVでみて面白くなかった人は、DVD版を見ることをおすすめしてみたり。2時間40分あっというまですぞ。

でも、エンディングの歌、怖すぎるんですけど…

理由 特別版 [DVD]

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夕凪LOOP・坂本真綾◇ ビクターエンタテインメント

夕凪LOOP(初回限定盤)

夕凪LOOP(初回限定盤)

TVなどの紹介によると「声優などの活動もする歌手の坂本真綾さん(それでいいのか?)」のニューアルバム。今回は、殆どの楽曲プロデュースをしていた菅野ようこはノータッチになっている。

なんというのだろう、とても聞きやすい、いい意味で軽い感じのアルバムになっている。仕事とか、寝る前とかに聞いても邪魔をしないというか。
印象に残らないという訳じゃなく、結構凝った曲で構成されているんだけど、全体としての統一感があって、聞きやすいんだと思う。

今までの、菅野ようこプロデュースの場合は、1枚の中でバラエティーに富んだ構成をしていて、しかも、かなり難易度の高い曲というのを必ず挟み込んでいて、ちゃんと聞くときにはとてもいいあんばいだったりしたんだけど、ついつい聞き込んじゃって、手がおろそかになっちゃったり…「少年アリス」なんかは、そんな傾向が顕著なアルバムだったなぁ。

でも、今回のは初めて坂本真綾のアルバムを手にした、真綾ファンじゃない人や、有線とかでたまたま聞いて買った人でも、すんなりと入っていけるアルバムなんじゃないだろうか。

そのために、プロデュースを変えたのかなぁ?いわゆる一般層へのアピールとしては今回の方向性は正しいんだと思う。
でも、あの菅野ようこ節が聞けないんでちょっと寂しいと感じていたり…

しかし、PVが付いてるのは嬉しいんだけど、なぜに今時CD-ROMなんだろうか?
あと、今気づいたんだけど、ハニー・カムのPV、←で「はにかむ顔」だから六角形が出てくるのか?ダジャレ?

いばらの王(6)・岩原裕二◇エンターブレイン

いばらの王 (6) (ビームコミックス)

いばらの王 (6) (ビームコミックス)

コミックビーム連載のダークホラー完結巻。

治療不能の病気「メデゥーサ」に感染した患者達を、将来治療可能な時代が来るまで、コールドスリープするという計画が実行された。しかし、突然コールドスリープが解除され、施設内には怪物達が巣くっていた。カスミをはじめとする患者達は生き残るために、施設の脱出をはかるのだが…

と、はじまったこの作品もめでたく完結。

いやはや、面白かった。前巻でなぜこんな事になったのかのネタバレがあり、かなり盛り上がりつつの今巻だっただけに、風呂敷を畳むだけかと思っていたら、それを凌駕する勢いの盛り上がりっぷり! 今まで張り巡らされていた伏線やらキャラも見事に作用し、アクションも小気味よく、まさにクライマックス! 作者である岩原氏のコメントを読むと「ハリウッドのB級映画(低予算)」を目指してうまくいった様なことを書いているが、なかなか、B級でもかなり上位な物になってるんじゃないだろうか。

特に氏の特徴である太めの線画で描かれるアメコミのようなメリハリのある陰影の作画が作品の雰囲気に見事にマッチしていたのではないだろうか。
でも、女の子は柔らかい感じでかわいく描かれていたり…

しかし、アニメか実写で動いている「いばらの王」を見たいなあ。かなり、面白いと思うんだけどなぁ。個人的には、音楽は硨島邦明氏が希望だったり。

話自体も、良くある閉鎖された空間からの脱出物かと前半思わせておいての、風呂敷のひろげっぷりがかなり気持ちよかった。いい意味で、期待を裏切られた感じ。なぜに、コールドスリープが解除されたのかのネタ晴らしや、カスミの双子の妹、シズクの現在の消息を教える部分は、鳥肌が立つほど。なんか、綺麗な推理物を読んでいる気分になった。「いばら」ってそういう意味だったんだ!

ラストシーンも、かなりハッピーエンドな感じになっていて、読後感もさわやかだったり(まあ、それまでが、かなりの衝撃的な事実が畳みかけられるんだけど、終わりよけりゃそれでよし(笑))。
なんか、1巻目からまた一気に読み直したい気分。

この作品が気に入ったのなら、同じようなダークな雰囲気の「クーデルカ(全三巻)」もおすすめ。ゲームのコミカライズとはいえ、こちらもかなり面白い。
でも、今は見つけるのが難しいかも…

ともあれ、3年間楽しませてもらった作品。
次回作も、かなり楽しみにして待ってます。